明日から大阪に行く。今夜の夜行で出発するから、あと数時間したらバスに乗る。
大阪に行くべきか否か、ギリギリまで迷った。結局、行くことを決め、チケットと宿を全部押さえた。二泊四日の旅だ。
どうせ決めるのなら早い方がいいんで、決断にかかる時間を速くしたい。その空いた時間で、さっさとやりたいことをどんどん進めたい。まるでマシーンみたいに思い浮かんだことをせっせとやりたい。でも僕には叶わぬ目標なのかもしれない。決めかねている気分をなんとかしようと思って、Sに3時間電話をしながら、ほとんど泣いていた。
大阪では、行くべきメインのイベントがふたつある。
ひとつは、「キタカガヤフリー」である。北加賀屋という地区にある古い建物を利用したアート施設のようなところで行われるマーケットイベントだ。ここで、僕が通っている本屋・生活綴方も出店する。だからなんとなく行こうかなと思った。
もうひとつは、友人の渡邉尚さんが主催するイベント「弾き語りとパフォーマンスとカレーの会」である。キタカガヤフリーとちょうど同日開催だったので、こりゃいいや、と思って、この2つが重なったが故に大阪に行くことにした。
不安も抱えている。大阪なんかに行っていていいのか。横浜でじっとしながら、仕事をたくさんした方がいいんじゃないか。僕はどうも、選択肢がありすぎる状況が苦手だ。「最適解ではない解答」を選んでしまう確率が高いような気がするからだ。
もっと、猫ぐらい軽やかでいたい。
先週末は、3日間、岩手県に行っていた。なんとなく移住するイメージを持ってみるために、アパートの内見もした。安くて立地のいい物件もあって、面白そうだなぁと思った。
三陸の方にも足を伸ばしてみた。震災後、三陸は初訪問だった。陸前高田には、メモリアルセンターのような施設ができていた。道の駅も併設された、雰囲気の明るい施設である。しかし、その施設の周りを取り囲む、通常では見ることのない広さの人工的な平地が、とても美しく、また恐ろしかった。
その平地を5分ほどまっすぐに歩き階段を登ると、防波堤の上から海を見下ろすことができる。海はとても静かで、綺麗だった。
岩手に暮らしたら、それはそれで楽しいんだろうなぁ、とも思うし、いや、これは慎重に検討したほうがいい、とも思うし、両方である。いつだって、決断をするときは小さな決断も大きな決断も、結局「不安なまま」行うしかない。これが僕にはすごくこわい。全然うまくいく確証がないのに簡単には後に引けない選択肢を選ぶ、ということが僕にはひどく難しいことに感じられる。
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ここまでの文章と全然関係ないが、「愛」を結局「性愛」の形でしか了解しようとしないから、自分のことについても、他の人のことを考えても、苦しむのではないか。もっと、例えば「ただハグする」とかだけでとても豊かになると思うんである。僕はこれをもっと実行しないといけない気がしている。「好きの予感」と「性行為」のその底と天井の、間にある部分をもっと深く研究しないといけないんじゃないか。その間をちゃんと自分の中に取り込むことが、平穏に、かつ豊かに過ごすコツなんじゃないか、とさえ思う。「寂しい」という感情に与える栄養素を、もっともっとふくよかな、温かい、数多い選択肢から選ぶものにしたい。
僕にはやっぱりこうしてなんでも書く場所か必要だ。
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