2022年11月10日木曜日

台湾まで 1

 台湾で2月にパフォーマンスをする予定なのだが、どうも不安で不安で仕方がない。どうもこの原因は、不安の中身がなんなのか、自分でも具体的に理解できていないからだ。そこで、何か作品に昇華するようなつもりで、日記のような形で毎日、その不安について書いてみる。もし途中で不安でなくなったら、それはそれでいいかな。今度は、「人前で演技をする」ということについて、考えるような内容になっていくかもしれない。あるいは、こんなことに時間を割くのは馬鹿馬鹿しいと考えて、書くのをやめてしまうのかもしれない。とにかく毎日何かを書いて、意識にのぼらせればそれで十分。少し編集して、それをずっと休んでいたメールマガジンの内容にしてもいいかも。僕はすぐ突発的にこういうことを始めるのだが、まぁ、それがいいと思ってやっているんだから仕方がない。

 まずは経緯について。新型コロナウイルスが流行り出すまで、僕は一年に5、6回は海外に出て、ジャグリング関係のイベントに出ていた。ところが、2019年の8月にイギリスに行ったのを最後に、一度も海外に出ていない。そこで、だいぶ状況も落ち着いてきた2022年の夏に、そろそろ海外に行きたいなぁ、と思い出した。とりあえず、ビデオでもネットに載せて、ぼちぼち宣伝というか、僕はジャグリングをしていますよ、と知らせてみようと思った。そうしたら、それを実行したその日に、台湾でフェスティバルを主催している人から「来年台湾で演技したいか」と聞かれたのである。そのビデオ自体は、全然演技でもなんでもなくて、ちょっとした小ネタのようなものだったのだけど、それだけで、誘ってくれたのである。運がいいなぁ、と思ったが、同時に、いいのだろうか、という思いがあった。主催の人が生で僕の演技を見たのは、10年前である。それで呼ぶんだから、大した度胸である。そんなに重要な役どころでもないのだろう、と察せられるが(あとは、僕が暇そうだし、二週間スケジュールを開けないといけなくても、呼んだら来るんじゃないかという打算もあったのだろう)。それでも、わざわざ台湾に呼び寄せるのだから、最低限いいものを見せたいなと僕は思うわけである。

 先週から、近所の地区センターの体育館を週2、3回のペースで借りている。そこで練習。一回は3-6時間。だが、今のところあんまり演技作りは進んでいなくて、リハビリのような感じで終わってしまう。これじゃああかんな、と思って、体育館にいる時以外にもジャグリングのことを考えようとするんだけど、あんまりうまくいかない。そもそも、今手元にある仕事が多すぎるような気もする。毎週、逗子まで行って英語を教えて、数人の人から不定期にアルバイト的に文字起こしや翻訳の仕事をもらい、自分の本を書いたり、毎日絵を描いたり漫画を描いたりしている。どれも本気でやりたいな、と思うのである。じゃあやることを増やさなければいいのだが、やりたいと今思ったことを我慢する、ということがどうも不健康な気がして、ついやってしまうのだから仕方ない。

 今、台湾に出発するまでの日数を数えてみたら、98日しかなかった。3ヶ月とちょっとである。なるべく余裕を持ってやりたいから、今までやってきた演技を使い回すかなぁ、という気持ちでいるが、何か付け足してもいいなぁ、と思う。

 観客と触れ合うところで、何か変えてもいいかもしれない。

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