2021年11月14日日曜日

踏み切り板をとべ - 九州の旅(4)

2021年11月13日(土)

朝7時のアラームをかけたが、4度か5度スヌーズを止めて、起きたのは8時。部屋は暗い。シャワーを浴びて、バイクに乗るための暖かい格好に着替える。ヒートテックを履く。上は4枚重ね着する。だがこれから乗るのは電車だ。

その前に、昨日行ったカフェにもう一度、今度はモーニングを食べに行く。僕が最初の客だった。その後すぐに4、5人の人が入ってきて注文する。二番目に入ってきたいかつい男の人が、クリームソーダを頼んだ。僕はサラダと目玉焼きとトーストの豪華なモーニングを箸で食べ、締めにクリームを入れたコーヒーを飲む。

小倉駅へ。昨日、門司港にバイクを置いてきたので取りに帰る。ついでになんの縁か、たまたま今日門司港に着くという、かつて一緒に働いていた二人の友人M、Iと、昨日の友人Kとで合流して会うことになる。

僕は一足先にバイクを回収する。昨晩お酒を飲んだから、カブはKが働く宿に置かせてもらっていた。宿の「女将」であるさくらさんにもお礼を言う。昨日見た地平線を、今度は明るいうちに見に行く。同じ道を走っても、夜、雨の中で行くのと晴れた青空の下で行くのでは全く違う。走るには、晴れている、明るいうちがいい。

灯台に着いて、100段くらいある階段をまた上まで登る。50代同士くらいの夫婦が階段の途中で景色を見下ろしていた。天気いいですね、と挨拶し、追い越す。灯台がある高台のてっぺんに着いたら、僕も海を、上から見下ろす。

船が行き交っている。

夜の方が船は大きく見えていたような気もする。

波の音は聴こえない。

今日は、いい景色だな、とだけ思った。

カブで、門司港駅まで一気に戻る。20分ほど。20分というとすぐなような気もするが、バイクで走る20分は少し体感が違う。20分間バランスをとっている。

予定よりも早く駅に着いたので、ベンチに座って少し仕事をする。カブは港に置いた。多分こういうことには寛容だろうなと思った。向こうから、Kと宿で出会った人二人が来る。一緒にMとIを待った。

※※※

K、M、Iと一緒に洋食屋で昼を食べて、港で少し過ごし、通りがかりの子供にジャグリングを見せてから、3人に見送られて出発。ここから久留米まで一気に走る。2時間半ほど。門司港を抜けてからはほとんど真っ直ぐ。山道を抜けていく。地図上で見た時は、山の中のひとけのない道を走るのかと思っていたが、それなりに家や畑はある道を通っていく。途中、余裕だと思っていたガソリンが少なくなってきて給油。現金のみの小さなスタンド。また走る。意外に暗くなるのが遅い。17時を過ぎてようやく暗くなってくる。南に走っていってるんだな、と思う。

久留米に着いたが、ホステルに着く直前まで、本当にここでいいのかな、と思う。周りがあまり明るくなかったからである。都市に近づくと、それなりに明るくなっていくと思っているが、久留米ではそれがあまりなかった。

着いたホステルの前にカブを停める。西鉄久留米駅の目の前にあるとても新しいホステル。入り口の上にはネオンサインがあり、中はおしゃれなバーのようになっている。一階が広いバーだ。カブの隣には自転車があって、ここに二輪は置いておけそうだ。受付を済ませて部屋に上がる。

部屋に落ち着いてからInstagramを開いたら、大学時代の友人Aが久留米にいるということがわかった。そう言えばそうだった。その場でチャットしてみる。するとすぐに返事があって会うことになった。一時間後には駅で会っていた。

歩いて街を案内してもらって、いつも通っているという焼き鳥屋に行く。席に着くなり、店員のおいちゃんに「焼酎でいいっちゃろ」と言われていて、なじみであることがわかる。でも今日はビールで乾杯してもらう。店にいるみんなの距離が近くて居心地がいい。それからすぐ近くのラーメン屋に入ってラーメンでしめる。

そのあと帰り際、雰囲気がいいバーの近くを通る。せっかくなら、と入ったら、中はまるで魔法学校のような佇まい。1957年からやっているそうだ。カウンターにいたのはもう今年で84歳だという女性。でも元気。昔の話をしてくれた。Aと同じ高校だというので、その話で盛り上がっていた。昔の写真も見せてもらう。

一杯飲んだだけで帰ったが、ひとり2500円だった。びっくりしたけど、でもいいお店だった。

明日は長崎に向けて走る。



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